██研究所 インタビュー記録001-A

インタビュー記録 001-A

インタビュワー: 佐藤研究員
インタビュー対象: ██(プライバシー保護のため編集済)

事前情報: ██は、家から出て放浪しているところを当研究所に保護されました。当時の彼女は、まともな食事を長期間とっておらず、非常に危険な状態であったとされています。また、保護当時の彼女は、一種の人間不信のような状態でした。これは、彼女に起こった現象に起因するものと思われています。
現在は、治療の甲斐もあってかある程度は治ってきていますが、依然完治には至っていません。

[記録開始]
佐藤研究員: それでは、インタビューを開始します。よろしいですか?
██: どうぞ。
佐藤研究員: あれからは、どうですか?なにか不便なことはありませんか?
██: とても良いです。私にはもったいないくらいの環境だと思います。
佐藤研究員: それは良かった。では、もう一度あのときのことについてお聞きしたいのですがよろしいですか?
██: ……。ええ、どうぞ。
佐藤研究員: すみません。ありがとうございます。それでは、あれはいつ頃起こりましたか?
██: あれは、数週間前でしょうか。私にも正確な日付はわかりません。なんたって突然でしたし、私も認識したのが、途中からだったものですから。
佐藤研究員: そうですか。それでは、それを認識してからはどのような行動をとりましたか?
██: あれを認識してから、私はすぐに家族に訴えかけました。それは、家族じゃない。家族は私達だけだったじゃないか、と。
佐藤研究員: それで反応はどうでしたか?
██: 家族の反応は私の求めたものではありませんでした。「そんな事を言うなんて信じられない。」「なんてことを言うんだ。お前なんて家族じゃない。」と。ああ、出ていけとも言われましたね。
佐藤研究員: そうですか。お辛かったでしょう。それで、その後家を出たと。
██: はい。なけなしのお金と、大事にしていた日記帳を持って家を出ました。そして、あなた達に保護された。
佐藤研究員: ええ、そうですね。あれから、どうですか?例の症状は落ち着きましたか?
██: そうですね。少しは落ち着いたと思います。ですが、依然としてあの恐怖感はなくなりません。
佐藤研究員: そうですか。今後も治療は続けていきましょう。それでは、今回のインタビューは以上です。ありがとうございました。
[記録終了]

終了報告書: ██は、依然として恐怖感に苛まれているようです。また、インタビュー中にも話し方の節々から恐怖感を感じ取れました。これからも治療は続けていくべきですが、別の効果的な治療法も見つけるべきでしょう。

シリーズトップへ

WAVEBOX(感想とかメッセージをここに貰えると嬉しい。)